野田聖子衆院議員(50)が母となる道として選んだ最後の手段は、別の女性から卵子を提供してもらって妊娠することだった。しかし、出産すれば“自分の子供”といえるのか、DNAが受け継がれれば“自分の子供”なのか、育てていれば“自分の子供”なのか…。自らも不妊治療を経験したタレントの・千堂あきほ(41)に聞いた。
本誌が400人の主婦に対してアンケート調査を行ったところ、「“自分の子供”といえる条件としていちばん大切だと思うことはなんですか」という質問に対し、もっとも多かったのが「DNAが受け継がれていること」だった。2番目が「自分で育てること」、3番目が「自分で出産すること」、そして4番目に「戸籍上、自分の子供であると認められること」という回答だった。
6年間の不妊治療を受けたのちに、妊娠・出産を経験した千堂は語る。「夫と自分の遺伝子を継いだ子供が欲しいという気持ちが強かった。もしできなければ子供がいない2人きりの生活でいいと話し合ったんです」
千堂はずっと“自分の子供”とは何かに揺れた。
「31才から不妊治療をはじめて5年経ったとき、こんな人工授精の繰り返しがいつ終わるのかと悩むようになったんです」
生理がくるたびに、また駄目だったと落胆する。海外のセレブが養子をもらったという話を聞けばインターネットで調べ、代理母出産や体外受精が話題になると本を読んで勉強した。
「でも、私は養子縁組をしようとは思えなかったし、子供を授かるというのは神の領域というか……それは私にとっては自分の体の中で受精する人工授精までという線引きがあったので、体外受精や卵子提供には踏み切れなかった」(千堂)
育てたいのか、産みたいのか、わからなくなったというつらい時期を送るようになり、千堂は37才で不妊治療をやめた。そして、やめてしばらく経ったとき自然に子供を授かった。
「不妊治療をしていたころは、純粋に子供が欲しいというだけでなく、ひとつの所有物を絶対欲しいというような別の感情が湧いてきて、自分でも怖かったです」そう振り返る。
※女性セブン2010年9月23日号