国際情報

南京事件 人口20万人だったが「虐殺数30万人」と中国教科書

 一人っ子政策が敷かれた1980年代以降に生まれた『80后(バーリンホウ)』。甘やかされ、何不自由なく育った80后は、反日教育を強く刷り込まれた世代でもある。80后の若者は約2億人とされているが、では、実際に彼らはどのような反日教育を受けてきたのか。

『韓国・中国「歴史教科書」を徹底批判する』(小学館文庫)の著者で、明星大学戦後教育史研究センターの勝岡寛次氏によれば、中国の中学校用の歴史教科書は日本人にとっては驚愕するような内容だという。

 80后が学んだ教科書『中国歴史』(人民教育出版社)の日本に関する記述は、近代以前と以降で姿勢ががらりと変わる。近代以前は中国に対して日本が朝貢する主従関係だったことが繰り返し強調され、元寇など中国が加担した侵略戦争がなかったことにされている。近現代史の記述になると、日本は悪逆非道の国として描かれていく。

 プロパガンダの極めつけは、南京事件である。

〈日本軍は南京占領後、南京人民に対し、血なまぐさい大虐殺を行ない、驚くべき大罪を犯した。(中略)戦後の極東国際軍事裁判によれば、南京占領後6週間以内に、武器を持たない中国の国民30万人以上を虐殺した、とのことである〉

「いわゆる東京裁判の判決に記されている数字は著しく根拠が薄弱ですが、史実として『東京裁判の判決』を記すのであれば正確には『20万人以上』です。『30万人以上』は勝手な水増し。

 そもそも当時の南京市の人口は約20万人で、それ以上の数をどう殺したのか。しかも東中野修道氏(亜細亜大学教授)の『「南京虐殺」の徹底検証』によれば、南京陥落の翌年、1938年の年末には南京市の人口は44万人に膨れ上がっている。なぜ中国人はわざわざ南京に集まってきたのか。治安の確保された安全地帯だったからではないのでしょうか」(勝岡氏)

※週刊ポスト2010年11月12日号

関連記事

トピックス

旧統一教会は今後どう動くのか(時事通信フォト)
解散命令を受けた旧統一教会 「自民党への復縁工作」もありうると鈴木エイト氏指摘、教団と議員の関係を示す新情報リークの可能性 石破首相も過去に接点
週刊ポスト
ドバイの路上で重傷を負った状態で発見されたウクライナ国籍のインフルエンサーであるマリア・コバルチュク(20)さん
《ドバイの路上で脊椎が折れて血まみれで…》行方不明のウクライナ美女インフルエンサー(20)が発見、“危なすぎる人身売買パーティー”に参加か
NEWSポストセブン
公開された中国「無印良品」の広告では金城武の近影が(Weiboより)
《金城武が4年ぶりに近影公開》白Tに青シャツ姿の佇まいに「まったく老けていない…」と中華圏のメディアで反響
NEWSポストセブン
女子ゴルフ界をざわつかせる不倫問題(写真:イメージマート)
“トリプルボギー不倫”で揺れる女子ゴルフ界で新たな不倫騒動 若手女子プロがプロアマで知り合った男性と不倫、損害賠償を支払わずトラブルに 「主催者推薦」でのツアー出場を問題視する声も
週刊ポスト
林芳正・官房長官のお膝元でも「10万円疑惑」が(時事通信フォト)
林芳正・官房長官のお膝元、山口県萩市の元市議会議長が“林派実力者”自民党山口県連会長から「10万円入りの茶封筒を渡された」と証言、林事務所は「把握していない」【もうひとつの10万円問題】
週刊ポスト
本格的な活動再開の動きをみせる後藤久美子
後藤久美子、本格的な活動再開の動き プロボクサーを目指す次男とともに“日本を拠点”のプラン浮上 「国民的美少女コンテスト」復活で審査員を務める可能性も 
女性セブン
24時間テレビの司会を務めた水卜麻美アナ
《水卜アナ謝罪の『24時間テレビ』寄付金着服事件》「まだ普通に話せる状況ではない」実母が語った在宅起訴された元局長の現在
NEWSポストセブン
すき家の「クチコミ」が騒動に(時事通信、提供元はゼンショーホールディングス)
【“ネズミ味噌汁”問題】すき家が「2か月間公表しなかった理由」を正式回答 クルーは「“混入”ニュースで初めて知った」
NEWSポストセブン
スシローから広告がされていた鶴瓶
《笑福亭鶴瓶の収まらぬ静かな怒り》スシローからCM契約の延長打診も“更新拒否” 中居正広氏のBBQパーティー余波で広告削除の経緯
NEWSポストセブン
すき家がネズミ混入を認める(左・時事通信フォト、右・HPより 写真はいずれも当該の店舗、スタッフではありません)
《丸ごとネズミ混入》「すき家」公式声明に現役クルーが違和感を覚えた点とは 広報部は「鍋に混入した可能性は著しく低い」と回答
NEWSポストセブン
西武・源田壮亮の不倫騒動から3カ月(左・時事通信フォト、右・Instagramより)
《西武・源田壮亮の不倫騒動から3カ月の現在》元乃木坂の衛藤美彩、SNSの更新はストップのまま…婚姻関係継続で貫く「妻の意地」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 山本太郎が吠えた!「野党まで財務省のポチだ」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 山本太郎が吠えた!「野党まで財務省のポチだ」ほか
NEWSポストセブン