R40でも若々しいあの人は、女性ホルモンに溢れているみたい…そんなことをよくいうけど、そもそも女性ホルモンとはどんなものなのだろうか。知っているようで知らない女性ホルモンに関する素朴な疑問を専門家にきいてみた。
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【質問】
ホルモンとフェロモンは違う?
【回答】
ホルモンとフェロモンとは別物。両者とも体内でつくられる物質という点では同じだが、ホルモンは自分自身の体に作用する物質で、フェロモンは他者に作用するという違いがある。ホルモン補充療法に詳しい「成城松村クリニック」の松村圭子院長はこのように解説する。
「フェロモンそのものは人間にもあることがわかっています。ただし、それを感知する能力は退化してしまいました。言葉や文字を持つ人間は異性に発情期を知らせたり、危険を訴える必要がなくなったからでしょう」
【質問】
女性も年をとるとヒゲが生えたりするのはなぜ?
【回答】
実は、これもホルモンのいたずらという。そもそもヒゲなどの体毛は男性ホルモンの領域。睾丸や副腎から出る男性ホルモンが体毛の発育を促進させる。でも、女性に睾丸はないのにどうして?更年期障害の治療経験が豊富な「中村クリニック」の中村理英子院長(婦人科)はこう説明する。
「男性より断然少ないのですが、女性の場合も副腎皮質から男性ホルモンが分泌されます。閉経が近くなり女性ホルモンの分泌量が低下するにつれ、男性ホルモンの影響を強く受けた結果、ヒゲが濃くなる女性もいます」
男性も同様に女性ホルモンを少量だが持っているのだという。
【質問】
恋する女性は女性ホルモンを分泌している?
【回答】
これはほぼ正解。というのも、異性を好きになるなど、ドキドキしたり、快感を覚えているときに分泌されるホルモンがあるからだ。正体はドーパミン。副腎髄質でつくられるホルモンで、これから興奮状態に作用するアドレナリンなどのホルモンもつくられる。
「ドーパミン自体が快楽物質といえます。加えてドーパミンには女性ホルモンを整える作用があるので、間接的には女性ホルモンにもいい影響を及ぼします」(中村院長)
※女性セブン2010年12月9日号