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水嶋ヒロ 致命的誤植でポプラ社関係者本当に右往左往した

〈ポプラ社の皆様が、1日でも早い発売にこぎつくよう右往左往して下さっているようです〉

 処女小説『KAGEROU』(ポプラ社刊)が第5回ポプラ社小説大賞を受賞した直後、水嶋ヒロ(26)は、ツイッターでこうつぶやいた。明らかに文脈とそぐわない「右往左往」の用法に、ネット上では「日本語を知っているのか」と突っ込みが入っていた。

 しかし、本名・齋藤智裕の名で記された彼の小説が2010年12月15日に出版されるまでの経緯を見ると、この記述は結果的に“的を射たもの”だったようだ。

 あるポプラ社関係者が打ち明ける。

「製本が終わり取次会社に搬入された段階になって、物語のラストとなる232ページの3行目に致命的な誤植が見つかったんです。重要人物の名前が入れ替わっていて、作品の“オチ”すら左右しかねないものだった。

 ある取次会社の分は、30人がかりで6000冊に修正シールを手で貼り続けた。他の取次でも同様で、まさに社員総出で右往左往していたんです(苦笑)」

※週刊ポスト2011年1月7日号

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