「キラキラネーム」の増加で、小学校の先生が頭を悩ます季節が近づいてきた。
「1年生の担任は入学式で新入生の名前を読み上げるのですが、覚えるのに一苦労です。間違えたら、親御さんが怒鳴り込んでくるし……」(都内の小学校教諭)
1989年以降、695文字の人名用漢字が追加されたことも相まって、我が子の名に難読漢字を用いる親が増えている。また、人名は読みが自由なので、「見当も付かない読み方が多すぎる」(同前)のだという。
昨年末に明治安田生命が発表した『生まれ年別の名前調査』では、「大宙」「月」「虹実」「希星」といった名前が登場している。気になるその読み方はというと―。
■大宙(てん)…果てしなく広がる宇宙をイメージ
■月(あかり)…月明かりにちなんで
■虹実(ななみ)…虹が7色に輝くことから
■希星(きらら)…夜空の星のきらめきに由来
少子化が進む中、他の子と“カブらない”名前を付けたいとの思いが背景にあるようだ。 こうした命名は俗に「キラキラネーム」と呼ばれ、希望する読み方を入力すれば、それに合った漢字を提案する「名付け支援ホームページ」まで登場している。
「昔は不思議な読み方をする名前がからかいの対象になることもあったが、今ではむしろ昔ながらの名前の子が珍しいくらいです」(同前)
名は体を表わすというが、キラキラと輝く人生となることを願いたい。
※週刊ポスト2011年3月4日号