福島第一原子力発電所の事故により避難を余儀なくされた、半径20km圏内だけでなく、屋内退避区域の20km~30km圏内の地域でも、自治体が独自に避難指示を出すなどし、“原発避難民”の数は7万人を超える。そんななか、こんな理不尽なことが起きている。それは“放射能差別”だ。
福島市の病院では、南相馬市から治療にきた女の子に対し、「スクリーニング(放射性物質の有無を調べる検査)をした証明書がない」との理由で治療を拒否するという問題が発生。さらには福島県から来たというだけでホテルへの宿泊を断られたり、福島市に向かう客がタクシーに乗車拒否を受ける事態も起こっている。
こうした放射能差別に、独立行政法人『放射線医学総合研究所』の米原英典氏は苦言を呈する。
「まったくの無知誤解に基づく風評被害です。人から人に伝染することはありません」
※女性セブン2011年4月21日号