国際情報

韓国の義捐金 20%を被災地に、70%を“独島守護活動”に

 近年の韓流ブームやアイドルグループの日本進出により、犬猿の仲といわれた日韓のわだかまりはすっかり解消されたかのようだ。

 そして東日本大震災の発生後、世界の主要国と同様に、韓国もいち早く日本支援に動いてくれた。震災翌日の12日には救助隊を派遣し、韓国の赤十字社には1日1億円以上の寄付が集まった。韓国ではARSという電話での募金システムが普及しており、1回の電話で2000ウォン(約150円)の募金をしようと多くの人々が日本のために受話器をとったという。

 ソウル・衿川区の職員たちも当初は、被災した日本人を思いやってくれる善意の人たちだった。衿川区は人口60万人で、日本人も63人が在住している。約1000人の区職員たちはお金を出し合い、1200万ウォン(約92万円)もの浄財が集まった。

 本来ならばそのまま何事もなく日本に全額送金されたことだろう。しかし、3月末、日韓双方が領有権を主張する竹島(韓国名・独島)問題が、日本の中学教科書の検定結果が明らかになったことで再び注目を集める事態になってしまった。

 衿川区の広報課長、シン・ジョンイル氏が語る。

「独島を自国領土と捏造した内容をすべての中学校教科書に採択するような敵対的な態度を見せる日本に義捐金を送る必要などないという意見が多数出てきたため、3月31日と4月1日の2日間、職員を対象に『日本の地震被害支援募金の使用方法について』のアンケートを実施しました。330人から回答が集まり、『主旨通りに使う』が20%、『独島の守護活動を支援する』が70%、その他が10%という結果になりました」

 衿川区長チャ・ソンス氏は4月5日、アンケート結果を尊重して、募金のうち20%を日本へ送り、70%を独島守護活動団体に、10%をなぜか戦争性被害者(元従軍慰安婦)の団体に寄付することを発表した。

※週刊ポスト2011年4月29日号

トピックス

旧統一教会は今後どう動くのか(時事通信フォト)
解散命令を受けた旧統一教会 「自民党への復縁工作」もありうると鈴木エイト氏指摘、教団と議員の関係を示す新情報リークの可能性 石破首相も過去に接点
週刊ポスト
ドバイの路上で重傷を負った状態で発見されたウクライナ国籍のインフルエンサーであるマリア・コバルチュク(20)さん
《ドバイの路上で脊椎が折れて血まみれで…》行方不明のウクライナ美女インフルエンサー(20)が発見、“危なすぎる人身売買パーティー”に参加か
NEWSポストセブン
公開された中国「無印良品」の広告では金城武の近影が(Weiboより)
《金城武が4年ぶりに近影公開》白Tに青シャツ姿の佇まいに「まったく老けていない…」と中華圏のメディアで反響
NEWSポストセブン
女子ゴルフ界をざわつかせる不倫問題(写真:イメージマート)
“トリプルボギー不倫”で揺れる女子ゴルフ界で新たな不倫騒動 若手女子プロがプロアマで知り合った男性と不倫、損害賠償を支払わずトラブルに 「主催者推薦」でのツアー出場を問題視する声も
週刊ポスト
林芳正・官房長官のお膝元でも「10万円疑惑」が(時事通信フォト)
林芳正・官房長官のお膝元、山口県萩市の元市議会議長が“林派実力者”自民党山口県連会長から「10万円入りの茶封筒を渡された」と証言、林事務所は「把握していない」【もうひとつの10万円問題】
週刊ポスト
本格的な活動再開の動きをみせる後藤久美子
後藤久美子、本格的な活動再開の動き プロボクサーを目指す次男とともに“日本を拠点”のプラン浮上 「国民的美少女コンテスト」復活で審査員を務める可能性も 
女性セブン
24時間テレビの司会を務めた水卜麻美アナ
《水卜アナ謝罪の『24時間テレビ』寄付金着服事件》「まだ普通に話せる状況ではない」実母が語った在宅起訴された元局長の現在
NEWSポストセブン
すき家の「クチコミ」が騒動に(時事通信、提供元はゼンショーホールディングス)
【“ネズミ味噌汁”問題】すき家が「2か月間公表しなかった理由」を正式回答 クルーは「“混入”ニュースで初めて知った」
NEWSポストセブン
スシローから広告がされていた鶴瓶
《笑福亭鶴瓶の収まらぬ静かな怒り》スシローからCM契約の延長打診も“更新拒否” 中居正広氏のBBQパーティー余波で広告削除の経緯
NEWSポストセブン
すき家がネズミ混入を認める(左・時事通信フォト、右・HPより 写真はいずれも当該の店舗、スタッフではありません)
《丸ごとネズミ混入》「すき家」公式声明に現役クルーが違和感を覚えた点とは 広報部は「鍋に混入した可能性は著しく低い」と回答
NEWSポストセブン
西武・源田壮亮の不倫騒動から3カ月(左・時事通信フォト、右・Instagramより)
《西武・源田壮亮の不倫騒動から3カ月の現在》元乃木坂の衛藤美彩、SNSの更新はストップのまま…婚姻関係継続で貫く「妻の意地」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 山本太郎が吠えた!「野党まで財務省のポチだ」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 山本太郎が吠えた!「野党まで財務省のポチだ」ほか
NEWSポストセブン