明治末~大正初期にわたってとんでもない僧侶がいた。被害者には尼僧までいたというから、「聖職」の冠はどこへいってしまったのやら……。日本で実際あった事件を紹介しよう。
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明治末から大正初期にかけて、僧侶による尼僧の強姦事件が発生した。最初の犯行は明治38年の兵庫県尼崎市の尼寺での強姦殺人。被害者は72歳の老尼僧で、その異常性に地元は震え上がった。
犯人として逮捕された大米龍雲(34)は、静岡の寺で住職を務めていたが出奔した男であった。大正2年に出獄すると、大米は再び僧服姿で全国を渡り歩き、尼寺に狙いをつけては強姦と強盗を繰り返した。
その犯行手口は凄惨を極めていた。暴行しながら舌を引きちぎったり、縛り上げた住職の眼前で妻をレイプしたりした。被害者は20代から70代まで幅広く、尼や巫女、人妻まで年齢や美醜にはこだわらなかった。
大米は大正4年に逮捕。自供した犯行だけでも殺人1件、強盗殺人5件、強盗138件に及び、翌年に死刑が執行された。
※週刊ポスト2011年6月10日号