逼迫する電力需給に対して、家庭と企業に一律15%の節電が求められている。しかし、「15%」と言われてもよくわからないというのが実感ではないか。具体的に「何を」「どうすれば」いいのか。岩船由美子・東京大学エネルギー工学連携研究センター准教授が解説する。
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トースターや電子レンジ、電気ポットを使うのではなく、魚のグリルでパンを焼いたり、お湯はヤカンで沸かすなど、ガスを活用すれば、大きな節電につながります(試しに魚のグリルでパンを焼いたら、おいしかったです)。
そのほか、洗濯乾燥機や掃除機などは、今までより使用回数を減らしたり、平日に比べて電力需要の少ない休日にまとめて行なうなどすれば、節電のためには有効です。
もう一つお伝えしたいのは、「緊急節電」は、各家庭の電気代が安くなることにもつながりますが、停電によって経済活動を停滞させることを防ぐという大きなメリットをもたらすということです。
皆さんの小さな努力の積み重ねが、大きな力になることを覚えておいていただきたいと思います。
※SAPIO2011年6月15日号