少子化の一因ともいわれる「草食系男子」。『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)でお馴染みの、脳科学者・澤口俊之さんが、脳科学的観点から「草食系男子」の見分け方を伝授する。
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通常、男性は「肉食系」な「男性脳」。女性は「草食系」な「女性脳」です。男性脳と女性脳は、性ホルモンの種類によってほぼ決まります。胎児のころに、お母さんの胎内でどの程度男性ホルモンと女性ホルモンを浴びたかで、脳に性的特徴が生まれるのです。そして、その性的特徴は生涯続きます。
妊娠中、通常の性ホルモンの浴び方だと、きちんとした「男性脳」ないし「女性脳」になります。ところが、通常ではない性ホルモンの浴び方をすると脳に変化が生まれます。胎児期に浴びた性ホルモンは成人になってからの性行動や育児、経済活動などにまで大きな影響を及ぼします。
しかし、残念なことに、胎児のころの性ホルモン値を成人になってから調べることはできません。そこで研究者たちは、この問題を解明するために研究を進めてきました。そして、1980年代ころから「指標」がわかってきました。「指標」を簡単に説明すると、人差し指と薬指の比です。専門的には『2D:4D比』(2Dは人差し指、4Dは薬指を指す)といいます。
まず、左右どちらでもいいですが、例えば右手の人差し指と左手の薬指を指の第三関節(付け根)を土台にして重ね合わせてみてください。ピッタリ同じだというかたもいれば、どちらかが長いというかたもいるはずです。薬指の長さに対する人差し指の長さの比が1より大きい(人差し指のほうが薬指より長い)ほど、胎児のころに女性ホルモンをより多く浴びたことになります。一方、1より小さい(薬指のほうが人差し指より長い)ほど、男性ホルモンをより多く浴びたことになるのです。通常の女性では1以上、男性では1未満です。
「草食系男子」は、この比がおそらく1に近いか、1以上のはずです。こうした場合、脳が女性的ですので、女性を求めたりセックスをしたりすることに積極的ではありません。
※女性セブン2011年6月30日号