7年連続視聴率3冠王のフジテレビだが、昼の2時台、3時台とぶっ続けで、韓流ドラマの2本立てを放送していることに対し、局内では批判の声も上がっているという。
「最近までは、4時台まで韓流ドラマ3本立てをやっていました。韓流ドラマは主婦層にファンが多く、放映権料を支払うだけで、手軽に手堅い視聴率が望める。数字はいいのでしょうが、“まるで韓国のテレビ局だ”と局内からも批判があった。制作費削減の折、しかたがないのかもしれないが、これじゃ若いスタッフが経験をつめない」
同局で比較的好調なのが、『ほんまでっか!?TV』。明石家さんまが各分野の評論家たちをいじり倒す番組であるが、これも制作費削減時代ならではの番組という。フジテレビ局員がいう。
「この番組で活躍している文化人たちは、芸能人に比べ、総じてギャラが安いんです。出演者の知名度にもよるが、1本10万円とるかどうかでしょう。ただし、教育評論家の尾木直樹さんが、“尾木ママ”としてここからスターになった。
出演料が安い上、戦場カメラマンの渡部陽一さんのような意外な“視聴率男”を生み出す可能性もある。“制作費がないなら、自分たちで面白い素人を見つけよう”という面が当たったんです」
やはりテレビ番組はアイデア次第。安易な再放送で枠を埋めることは、自らの首を絞めることになりかねない。
※週刊ポスト2011年7月15日号