節電の夏が本番を迎えた。福島第一原発事故の影響で多くの原発が運転を停止し、全国的に電力が不足するなか、7月1日から東京電力のホームページで翌日の電力需給を知らせる「でんき予報」がスタート。同じく東京電力・東北電力管内の企業などに昨年比15%の節電を義務づける電力使用制限令が発令された。政府・東電は、各家庭にも15%程度の節電を呼びかけている。
しかし、各家庭で節電に対する考え方に大きな差があるという。大阪市のNさん(42・女性)は節電とは無縁だと笑う。
「エアコンは一日中ガンガン使うとるよ。照明も明るうしてる。無理してジャブジャブ使うのは悪いかもしらんけど、利用者がちゃんと料金払って使うことがなんで悪いんや。とにかく、電力会社のいうことはよう信用できへん。何をしたら15%になるかわからへんから、やりようがないわ」
無論、こうした態度に怒りをあらわにする人もいる。東京都荒川区の主婦Sさん(42)がいう。
「お隣さんの家に遊びに行ったら、冷房がガンガンにきいていたんです。私に気を利かせてくれたのかと思い、“気にしないでクーラー切って。節電、お互いに大変よね”といったんです。でも、お隣さんは“節電なんてしなくて大丈夫よ、あんなの脅し。私は一日中つけてるよ”と。私はこまめに照明消したり、扇風機の置き方を工夫したりしているのに、“何それ”っていう感じで、腹立たしくて仕方ありませんでした」
本誌が実施したアンケートでは、約6割が節電積極派で、4割が消極派という結果が出ている。消極派のなかには節電意識が極めて低い人もいて、両者の間に不公平感も広がっている。
※女性セブン2011年7月21日号