福島で、市民団体による野菜の放射線量の測定が行われたことをはじめ、ほうれん草、牛乳、茶葉など、全国各地で基準値を上回る食品が検出されている。気になるのは、放射能汚染された土壌で育った野菜だが、東大病院放射線科の中川恵一准教授は心配することはないという。
「野菜の場合、放射性物質のセシウムを土壌から吸収するのはカリウムが足りていないとき。カリウムはいわゆる肥料で、きちんとした農家なら充分にカリウムを与えています。危険なのは野生の植物や自家栽培の野菜。カリウムを与えられていないので、セシウムを吸収してしまう。実際、山菜やきのこは放射線量が高くなっています」
また、放射線の除去方法としては、野菜の場合、しっかりと土を取り除き、皮を剥いて水で洗い流すことが基本。放射線医学総合研究所・放射線防護研究センターの今岡達彦チームリーダーはこう語る。
「心配ならばゆがいてもいいでしょう。ほうれん草などはゆでておひたしにしましょう」
ゆがくことによって、放射性物質の7割が除染されたという研究結果もある。
※女性セブン2011年7月21日号