なでしこフィーバーが冷めやらぬ中、静岡で行なわれた全日本高校女子サッカー選手権大会。中でも注目されたのが、圧倒的な強さで決勝まで勝ち上がった常盤木学園(宮城)の11番、仲田歩夢(あゆ・17)だ。中盤の選手ながらゴールを量産。色白で端正な顔立ちということもあり、雨で濡れたピッチの中でも一際目立っていた。
左足から変幻自在にパスやシュートを放つ。憧れの存在は同じ左利きであるバルセロナ所属のメッシ。暇さえあれば彼のDVDを観てプレーを研究しているそうだ。
この仲田らユース年代の“リトルなでしこ”たちの活躍ぶりは、目を見張るものがある。昨年のU-17W杯では準優勝に輝き、A代表のお姉さんたちより一足先に世界を驚かせた。
サッカー専門誌記者が語る。
「中盤から前は強さと美しさを備えたタレントの宝庫です。ボランチには澤二世と呼ばれる田中陽子、高校生ながらなでしこリーグでプレーする猶本光がいる。さらにMFながら鋭い得点感覚を持つ川島はるなもいます。ここにドイツW杯の優勝メンバーである岩渕真奈も加わるのだから、この先ますますなでしこは強くなるでしょう」
このうちの何人かが、来年のロンドン五輪で間違いなく脚光を浴びるはずだ。
※週刊ポスト2011年8月12日号