総視聴率の低下なども影響し、テレビ局の経営が苦しくなる中で報道・ワイドショー番組の増加が顕著である。
2011年8月1日(月)と2001年8月6日(月)の番組表を対比して調べたところ、日本テレビなら同ジャンルの放映時間は約10時間から13時間に、フジテレビなら約6時間20分から10時間40分に増えた。
といっても局が報道分野に力を入れているわけではない。日テレ関係者が語る。
「報道志望の子を採用しなくなっています。昨年はゼロでしたから。人もカネも食う報道番組に対して、局側は将来性を感じていないのでは」
放映時間は増加しても番組予算は減っている。つまり“質”が低下しているということだ。10年前の約9時間半から10時間40分へと1時間10分も放映時間が増えているテレ朝。同局の情報番組関係者が語った。
「朝の情報番組の場合、独自取材はゼロといってもいい。今朝の企画会議のラインアップの95%が新聞・週刊誌から頂いた情報です。スタジオさえあればニュース素材の編集で番組が作れるから安く済む。出張取材などほとんどありません」
確かにそれならカネもかからないわけだ。
※週刊ポスト2011年8月19・26日号