2009年12月下旬から2010年1月末にかけ、日大の佐藤晴雄教授が1752人の小中学校の生徒を持つ保護者に調査をしたところ、学校に苦情を申し出たことのある保護者は21.6%だったという。
このように、最近は何かと学校に保護者からクレームを入れる時代になっているが、修学旅行もその影響もあってやや様変わりしているようである。かつての修学旅行では生徒が寝静まった頃(実際は寝ないでヒソヒソ話をしていたりするものだが…)におこなわれていた先生たちの宴会。
生徒たちが消灯した後は“大人の時間”“お疲れ会”とばかりに部屋で宴会を楽しんでいたわけだが、現代はどうも様相は異なるようだ。
修学旅行生を受け入れることの多い旅館の女将が「先生たちも大変なようで…」と話を切り出した。「夜、一日お疲れ様ということでアルコールをお出ししたいんだけど、最近は学校のほうで禁止されているとかで、ダメになっちゃってねェ…」とのこと。
聞くところによると、以前トイレに起きた児童が先生たちが別室で宴会をしているのを発見。飲酒をしていた事実を親に伝えたところ、親が学校に連絡し、「修学旅行中は24時間あなたたちは勤務でしょ! 酒飲んでて子供たちに何かあったらどうするの!」と激怒したというのだ。
確かにこれは一理あるだろうが、前出の女将は「勤務中だし、生徒をあずかっている身としてはそうなのかもしれないけど、何かねぎらいたくてねェ…、時代も変わったわねェ…」と語っていた。