8月29日に行われた民主党の代表選では、新聞とテレビが金科玉条のように使う「世論調査で人気が高い」が幻だったことがバレてしまった。本誌が何度も報じてきたことだが、新聞社の「世論調査」や「アンケート」は、最初から期待する結論が決まっており、それに沿った結果になるよう質問を変え、ひどいケースでは回答者を脅すような手法まで使って答えを誘導する。
今回の代表選では、議員へのアンケートにまで同じ手を使った。ある若手議員が苦笑をおさえて振り返る。
「A新聞の記者さんから、『代表選で誰に入れるかアンケートに答えてくれ』といわれたので『海江田さんにします』と伝えると、モーレツに“抗議”されましてね。『なんで海江田さんなんですか! あの悪いことをしている小沢が担いでいる人ですよ!』
相手をするのも嫌でしたが、『そんな聞き方をしたらいかんでしょう。それに、小沢先生は一体どんな悪いことをしたんですか?』と逆に質問したら、『小沢って悪いことしてるんでしょ。えっ、違うんですか?』というんですからね。ちゃんとした記者なのかアルバイトなのかわからないけど、デスクからそうやって取材するように教わっているんでしょうね」
※週刊ポスト2011年9月16・23日号