「美しい独島を自分たちがどれほど愛しているか知らせよう」。8月15日午後5時、ソウル、大邱、釜山、光州、大田、蔚山、昌原の7都市で一斉に行なわれた「独島フラッシュモブ」。ネットの呼びかけで不特定多数が集まり、公共の場所で同じ動作をして周囲を驚かせる行為がフラッシュモブだ。
30度を超える蒸し暑さの中“ソウルの原宿”とも呼ばれる明洞のど真ん中では、鮮やかなチマチョゴリの女性が「独島」と書いた紙を掲げて登場。2002年サッカーワールドカップの応援歌「もう一度、大韓民国」の軽快なリズムに合わせて200人余りがダンスに熱狂。音頭を取るのは、晴れ着やテコンドーのユニフォームなどを持参した大学生たちだった。
大雨となった大邱では、さらに用意周到。両手に小さな太極旗(韓国旗)を持ち、白のチョゴリ(上衣)に黒のチマ(スカート)の女子学生らが人混みの中に飛び出して場所を確保。そこに黒の学生服姿の男子学生らが加勢して踊りが始まった。
踊りの最後に白地に青の朝鮮半島と、その右側に韓国ほども大きい黒い「独島」の描かれた巨大な地図が広げられると、観客たちから大歓声があがったのだった。
呼びかけ人は大邱の大学生。「日本を刺激しないように、猿(日本)を想起させる服装や動作をしないこと」という注意書きがあった……。
※SAPIO2011年10月5日号