10月1日をもって暴力団排除例が全国で実施されたが、世界に目を転じてみると、 今や最も世界中に拡散しているマフィアと言えば、「黒社会」すなわちチャイナ・マフィアだろう。
もともと香港を拠点とする「14K」「和勝和」「新義安」、台湾を拠点とする「竹聯幇」「四海幇」、大陸の「大圏幇」などが有名だが、不法入国、不法滞在によって世界中で犯罪を犯している。
日本でも韓国でも外国人犯罪のトップは中国人であり、アメリカには年間推定で50万人の中国人が不法入国している。
去年6月、イタリアでコードネーム「大中華行動」というチャイナ・マフィアの一斉摘発が行なわれた時には、約27億ユーロもの資金が押収された。
一方、中国国内では地方都市ほど地元マフィアが地方政府と癒着し、社会にはびこっている。それを象徴するのが、一昨年8月、重慶で行なわれた摘発キャンペーン。
1500人以上が逮捕・拘留されたが、その中には公安局ナンバー2である副局長を含め6人の公安幹部、30人以上の警官が含まれていた。ロシア以上に公権力と一体化しており、壊滅は困難と見られている。
※SAPIO2011年10月26日号