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30才で退職後、20年間定職つかずに年収100万円で幸せ生活

 なかなか上向きにならない景気に加え、国会では増税が議論される今日、私たちの家計は苦しくなる一方。だが、工夫次第で楽しく暮らすことはできるもの。『年収100万円の豊かな節約術』(文藝春秋)著者の山崎寿人さん(51)は「節楽」の3箇条をこう語る。

●安い食材で豊かな食生活を追求する
●必要なものには先行投資を惜しまない
●心と体の健康を維持する努力をする

 山崎さんは東京大学経済学部を卒業後、大手酒類メーカーに勤務し広報マンとして活躍、30才で退職。定職に就くことなく20年経つが、会社を辞めてから、親が残してくれたマンションの家賃収入のみ、手取り100万円(年収)で暮らしているという。

「私の場合はひとり暮らしなので食費、光熱費、通信費、交通費などを合わせて月3万円。節約している者として食費は高めと思われるかもしれませんが、1日500円で予算を立てています」

 というだけあって、山崎さんのこだわりは料理。

「朝食、昼食は各40円以内に抑えて、その分、夕食をいかに安い食材で、豊かにするかを日々追求しています。

 会社員時代は食べ歩きが趣味でしたが、いまはそのころ食べた名店の味を再現すべく試行錯誤しながら作るのが趣味。チラシをチェックして安い店を利用しますが、特売至上主義には陥らず食べたいものを作るので満足度も高いんですよ」(山崎さん・以下同)

 安くあげるためにパン、パスタ、調味料などは手作り、ハーブはベランダで育てている。

「節約生活でもホームベーカリーやパスタマシン、精米機などの初期投資は惜しみません。とはいっても買うのではなく、ショッピングやアンケート、モニターなどをやって稼いだインターネットのポイントで交換するんです。“月3万円の制約のなかでいかに幸福になれるか”というゲーム感覚なので楽しいですよ」

 また、節約生活で怖いのは不意の出費だが、そのためにも山崎さんは健康維持が大切だという。

「散歩や筋トレを続けたおかげで、20年間体形も変わらないため洋服代もかかりません。あと、心の健康維持も大切。節約の“つらい”という思い込みをなくして、楽しめれば年収100万円でも幸せになれますよ」

※女性セブン2011年11月3日号

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