お笑いコンビで、片方だけが売れることがある。片方が、お笑いとして売れている場合、もう一方は、“バーター”として番組に出るチャンスはある。最近では、“じゃない方芸人”として活躍の場をどうにか広げる芸人もいる。
ただし、片方が俳優になった場合はややキツいことも。1990年代に、若手芸人が一気に売れるきっかけをつくった番組『ボキャブラ天国』(フジテレビ系)で名前が知れた芸人・Aは、某映画監督に気に入られたことを機にお笑い芸人から俳優へ転身した。
しかし、コンビの解散はしていない。
では、もう片方のBはどうなっているのだろうか。数年前までは単独ライブも行っていた二人。ライブにかかわったことのある後輩から話を聞くと、「Bさんは何度も練習をしているのにも関わらず、ツッコミが間違っていることがよくあった。自分のギャグを後輩に考えさせたり、後輩がもともと使っているネタをパクったりすることもある」という。
この二人に限ったことではないが、売れた方は苦難を共にした相方のためにも「オレらは仲が良い」とアピールしようとするが、売れていない方がついつい「どうせあいつはオレのことをバカにしている…」となることも。
こうした状況にお笑いコンビのマネージャー(前出AとBとは関係ない)は「売れている方にも売れていない方にも気を遣わなくてはいけない。ただし、売れていない方がひがみやすいので、そちらをよりケアする必要がある。引退勧告を切り出すわけにもいかないし、コンビとしてズルズルと事務所のHPなどにプロフィールを残さざるを得ません」と語る。