国内

関西財界人「若造の橋下が何をいうか、絶対勝たせるな」発言

大阪市長選に打って出る橋下徹・前大阪府知事に対して、役人、大政党、財界、記者クラブ、そして週刊誌メディアまでが十字砲火を浴びせている。週刊新潮は「今やヒトラーにもたとえられるほどの大権力者」とも評した。

橋下氏は、辞任前に公務員改革の基本となる「職員基本条例案」を提出した。能力主義人事の導入や信賞必罰の人事評価を細かく定め、怠慢役人のリストラ基準を明文化した。これには大阪府庁、大阪市役所の役人が猛反発。このままでは職員の5%がリストラされるなどと危機感を募らせている。これに対し、“役人天国”として知られる大阪市役所の職員も反発した。

「前門の虎」が役人なら、「後門の狼」は関西電力を中心とする関西財界だ。

大阪市は関西電力の9%の株を握る筆頭株主で、橋下氏は関電に脱原発を要求し、市長になれば株主提案権を行使して「電力自由化」を進める方針を掲げている。それが関西財界の怒りを買った。

関西の自民党議員が語る。

「橋下は完全に関電の『虎の尾』を踏んだ。関西の大企業は関電から格安で工場の電力供給を受け、工事の発注でもつながりが深い。関西の財界人は普段は選挙にかかわりたがらないが、今回ばかりは『若造の橋下が何をいうか。絶対勝たせるな』といってきた」

自治労や日教組など左派を支持基盤とする民主党と、財界の支援を受ける自民党が手を組んで「橋下阻止」に回っている構図である。気色悪い与野党相乗りだが、共通するのは、どちらも既得権益集団の意を受けて改革阻止を至上命題としていることである。

橋下氏を、「独裁者」「ヒトラー」と呼んでいるのは、いずれも改革で既得権を奪われる人々であることとも無関係ではない。

※週刊ポスト2011年11月18日日号

関連キーワード

トピックス

天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
胴回りにコルセットを巻いて病院に到着した豊川悦司(2024年11月中旬)
《鎮痛剤も効かないほど…》豊川悦司、腰痛悪化で極秘手術 現在は家族のもとでリハビリ生活「愛娘との時間を充実させたい」父親としての思いも
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン