“草食系”なんて言葉が流行るのももっともな調査結果が発表された。国立社会保障・人口問題研究所が18~34才の独身男女を対象に行った調査(11月発表)によれば、「男子の61.4%、女子の49.5%が恋人なし」なのだという。
調査の対象年齢は、18~34才の独身。そのうち「性経験がない」と答えたのは男子で36.2%、女子で38.7%にのぼるというから、またまた驚き。『59番目のプロポーズ キャリアとオタクの恋』(美術出版社)などの著書があり、若者の恋愛事情に詳しい女性コラムニスト・アルテイシアさんがいう。
「実際には異性の部屋に泊まったり、一緒に旅行に行く若者はすごく増えているんです。けれど、セックスには至らない。
“泊まったのに何もなかったの?”と聞くと、“年上の人はなんですぐに性的なことに結びつけるんですか?”って逆に引かれちゃうんですよ(苦笑)」
ひと昔前は“据え膳食わぬは男の恥”といわれたが…。
婚活ブームの火付け役となった『「婚活」時代』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)などの著書があるコラムニストの白河桃子さんも「セックスまで持ち込むのが面倒くさいというのが、いまどきの若い男性です」という。
が、こうした現象を前向きにとらえる意見もある。異性に対する意識の変化は、「男女の垣根がなくなり、自由な生き方が認められてきたという証」と話すのは、『あなたが結婚できない本当の理由』(アスキー新書)の著者で明治大学文学部教授の諸富祥彦さんだ。諸富さんは、男性の性への関心度についてこう分析する。
「昨年度、明治大学の学生が学部1~2年生を対象に調査をした結果、“あなたは童貞ですか?”という質問に対し、イエスが54%もいました。昔のように童貞に対して“ダサい”とか“未熟”ととらえる若者は少なく、むしろ“純粋”や“真面目”というふうに肯定的なイメージを抱く子が多い。べつに童貞でもいいじゃん、という感覚が強まっています」
※女性セブン2011年12月22日号