福岡ソフトバンクホークスの優勝で沸き立つ福岡にまた一つめでたい話が舞い込んだ。同チームの元エースでコーチと並行して現役復帰を目指す斉藤和巳(34)と、“おバカ”キャラでお茶の間の支持を得るタレントのスザンヌ(25)の結婚だ。
2人は約2年前、知人を介して知り合った。もともと斉藤コーチはスザンヌの大ファン。友人関係から恋仲に昇華するのに時間はかからず、昨年の初めから交際をスタートさせていた。
190センチ以上の長身から150キロ超の速球を投げおろしていた元エースも、2007年に右肩を痛めて以降、実戦マウンドに上がっていない。
4年におよぶリハビリ生活を支えた末のゴールインに、芸能界は祝福ムードだ。
「とっても幸せな気持ち。花嫁修業して、いい奥さんになれるよう頑張ります」
スポーツ紙やワイドショーは、スザンヌの喜びの言葉を盛んに取り上げている。
だが、同じ福岡という街にいながら、そうした状況を複雑な心境で眺める女性がいる。2006年に離婚した斉藤の前妻・Nさんだ。
本誌記者がNさんのもとを訪ねると、静かな口調でこう答えた。
「既に離婚して時間もたっていますし、もうあの人とは関係がないので申し上げることはありません。ただ、私と娘が2人(斉藤とスザンヌ)の結婚の重荷になっているかのように報じられるのだけは違和感があります……」
Nさんはそれだけ語ると、黙り込んでしまった。友人の一人が事情を明かす。
「Nさんは、結婚の事実というよりもそれを報じたワイドショーに、強いショックを受けているんですよ」
友人によると番組では、斉藤が06年に離婚した前妻に多額の慰謝料と(娘の)養育費を支払わなければならない、それにもかかわらずスザンヌは愛を貫き献身的に支え続けたことなどが、美談調に語られていたという。再び友人が語る。
「多額の慰謝料や養育費といわれてますが、Nさんは離婚後、斉藤さんから1円も支払いを受けていないといっていました。それどころか母娘は母子手当をもらって生活している。(こうした報道がなされることで)あの母娘は、本当はお金を蓄えていると思われて(役所から)給付をとめられたらどうしよう、とNさんは嘆いていました。福岡はホークスの本拠地で、何かと人の話題にのぼりますからね」
現在、Nさんは福岡市内にひっそりと佇む6畳一間のアパートで長女とともに生活している。
※週刊ポスト2011年12月23日号