2012年はFX(外国為替証拠金取引)投資家を取り巻く環境が大きく変わる。これまでくりっく365などの取引所取引と店頭取引では、税制が異なっていたのだが、それが一本化されることになる。2012年の主なFX税制の改正ポイントを解説しよう。
【税率の一本化】
総合課税で最高50%の税率を課されていた店頭FXが、取引所FX(くりっく365と大証FX)と同じ申告分離課税による一律20%に統一。所得の額にかかわらず、取引にどの業者を利用しても同じ税率が適用される。
【3年間の損失繰越が可能に】
新たに店頭FXにも、取引所FXと同様の損失の繰越控除ができるようになる。確定申告をすることで損失を3年間まで繰り越せ、その間に利益が出れば相殺できるため、繰り越した損失の範囲内で課税されなくなる。
【他の取引と損益通算が可能に】
店頭FXに、取引所FXと同様の他の取引との損益通算が認められる。これまでは他の雑所得(公的年金や副業としての原稿料など)との通算しかできなかったが、日経225先物やCFD(差金決済契約)、商品先物などの損益と通算が可能に。
※マネーポスト2012年新春号