不況で給料も下がり、なんとかお金をセーブしたいこのシーズン。一体どのようにして貯めればいいのか? そんな疑問に応えてくれるのが、ファイナンシャル・プランナーの伊藤亮太氏である。同氏は節約したいのであれば、カフェには行かない・500ml以下のペットボトルは極力買わないようにした方がよいという。以下、伊藤氏の解説だ。
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500ml以下のペットボトル飲料をコンビニや自販機で購入する人は多いと思う。皆さんの中の大多数がペットボトル飲料を週に少なくとも2~3回以上は購入しているのではないだろうか。しかし、これを無駄遣いと言わずしてなんといえよう。さらに言えば、スタバなどのコーヒーショップで飲み物を購入して会社に持ち込むサラリーマンはなんと無駄遣いを実践していることか。
ここで1日1本、コンビニで500mlのペットボトル飲料を週5日間購入した場合の年間費用を考えてみよう。1年間を52週間と考えると、260日間、つまり260本のペットボトル飲料を購入していることになる。
コンビニで売られている500ml飲料の場合、一般的には1本147円であろう。したがって、260本×147円=3万8220円となる。1年間で4万円近くのお金を飲料に費やしている計算になるわけだ。パックのジュースであったとしても、1個105円であるから、260個×105円=2万7300円となる。また、500ml以下のペットボトルを購入する場合、トータル費用は安く抑えることができるかもしれないが、1個あたりの単価は高くなる点も注意したい。もちろん、あくまでこれは仮定。しかしながら、弁当とお茶を一緒に買ったり、ふらっとコンビニによってジュースを買っている方も多いだろう。意外に年間で260本位購入している可能性はあるのでは?気づいたら年間で飲み物だけに数万円費やしているかもしれない。
それではどうしたら節約できるか。簡単なことである。サラリーマンなら会社にあるお茶を飲めばお金はかからない。それがダメな場合には、冬ならばお茶を沸かして水筒にいれて持参する。夏ならば麦茶を自分で作って持参する。もしくは2リットル128円~168円前後のお茶などを購入し、それを毎回ペットボトルに入れかえて持参すればいいのだ。仮に、2リットル=168円(ネット上でも探せばこの価格で購入できるお店あり)としても500mlに換算すればたった42円で済む。そもそも500mlのペットボトルを買うから必要もない量を飲んでいる場合もあるのではないだろうか。500mlもいらない場合には、さらに小分けすることで1回の飲料代を節約することは可能である。これならば、独身のサラリーマンでもできる節約術。年間で数万円浮く可能性がでてくるといってよい。
(1)ペットボトル500ml以下は極力買わない
(2)カフェには行かない(暇つぶしには公園で水筒のお茶で我慢。勉強や読書であれば家か図書館ですべし)
(3)会社のウォーターサーバーなどタダで飲めるものはとことん使う
(4)お茶や麦茶は自分でつくる。それができない場合にはペットボトル2リットルのお茶を水筒に入れて持参する
まずはこれだけでも実践してみよう。2012年、お金が貯められる年になるかも!
ファイナンシャル・プランナー 伊藤亮太
<プロフィール>
年間を通して平均約70件のマネー相談(家計簿診断、資産運用相談など)を行い、FP資格関連書籍六冊、証券外務員資格関連書籍一冊、金融入門一冊等、執筆も多数。大阪証券取引所、SBI証券、紀陽銀行等の金融機関、大東文化大、立教大学等で資産運用関連、金融業界動向の講義など多角的に活動中。2011年秋学期からは東洋大学経営学部会計ファイナンス学科非常勤講師も務める。
http://www.ryota-ito.jp/