不況で給料も下がり、なんとかお金をセーブしたいこのシーズン。一体どのようにして貯めればいいのか? そんな疑問に応えてくれるのが、ファイナンシャル・プランナーの伊藤亮太氏である。この時代、漫画を中古で購入したり、漫画喫茶で一気に読む人は多いだろうが、同氏は「漫喫の基本料金は、東京23区で調べてみると1時間400円前後、3時間パックで1000円前後、6時間パックで1600円などとなっている。これって本当に安いのだろうか?」と疑問を抱く。以下、伊藤氏の解説だ。
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利便性の面では確かによいと感じる方もいるのは事実であろう。ここで、TSUTAYAなどでDVDや漫画を借りてきた場合と漫喫に通った場合、どちらが安いのかを検証してみた。
実際に、TSUTAYA西五反田店(※店舗によって若干料金は異なる)に行って調べてみた。例えば、DVDをレンタルした場合、旧作なら当日260円。1週間で350円だ。漫喫でDVDを観た場合、1本見るだけでも2時間~3時間程度はかかるといえる。つまり、観ている時間から換算すると、漫喫代金は1000円ぐらいかかるのではないだろうか。いくらジュースが無料で飲める漫喫であっても、1リットル飲んでもたかが知れている。100円ショップに行けば、500mlペットボトルが105円で販売されているのだから。
一方、TSUTAYAで借りれば、新作でも当日返却なら340円で借りることができる。ましてや、コミックであれば1冊50円(当日)で借りることができる。1時間400円の漫喫であれば、ジュースを無料で飲んだとしてもコミックを6冊ぐらいは読まないとTSUTAYAで借りた方が得といえる。
というわけで、一般的に考えれば、漫喫に行ってDVDを観たりコミックを読んだりするのであれば、レンタルした方が安いといえる。家の近くの漫喫にわざわざ行くぐらいであれば借りたDVDを家で観た方が明らかに節約できる。しかも無理して飲み物など飲む必要性もなく、じっくり鑑賞できるのだ。ましてや、漫喫が自宅の近くでなければ、わざわざ交通費や行く時間も考慮したら無駄ではないか?これこそ節約できる一例であろう。
ただし、漫喫は使い方次第では得といえる場合もある。終電を逃して、タクシー代もバカにならないし、ホテルに泊まるのも料金が高いと感じる場合などの滞在先としてはよいかもしれない。ただ、それだったら24時間空いているマクドナルドに居た方がはるかに安くなるとは言えるが。
ファイナンシャル・プランナー 伊藤亮太
<プロフィール>
年間を通して平均約70件のマネー相談(家計簿診断、資産運用相談など)を行い、FP資格関連書籍六冊、証券外務員資格関連書籍一冊、金融入門一冊等、執筆も多数。大阪証券取引所、SBI証券、紀陽銀行等の金融機関、大東文化大、立教大学等で資産運用関連、金融業界動向の講義など多角的に活動中。2011年秋学期からは東洋大学経営学部会計ファイナンス学科非常勤講師も務める。
http://www.ryota-ito.jp/