世界には様々な「珍税」ともいえるものが多いが、その中にはどうも、人間の欲求につけこんだものが少なくない。
イタリアでは、2008年、財政赤字解消の切り札として、ポルノ映画、DVD、雑誌の販売になどに25%課税する「ポルノ税」を導入した。イタリアのポルノ産業の総売り上げが約10億~11億ユーロ(約1060億~1166億円)にも上ることから、25%の課税は大きな歳入となる。
もっとも、このポルノ税は、日本とも無縁とは言い切れない。2011年2月、『ニューズウィーク』(電子版)で、ポルノ産業1人あたりの国別売り上げ(2006年基準)が発表されたが、日本は1人あたり156.75ドルの売り上げで、韓国(同526.76ドル)に次いで世界2位となっている。もしかすると、世界一の財政赤字国の日本が、イタリアの成功にならってポルノ税を導入するかもしれない。
※『サラリーマンのための安心税金読本』(小学館)より