「クフ王」「ギゼ」など歴史の教科書にも必ず出てくるピラミッド。ピラミッド状の遺跡は、エジプトだけでなく、アジア、アフリカ、中南米にも数多く見られる。
実は、日本にもピラミッドではないかと指摘されている山がある。たとえば、大石神(青森県)、千貫森山(福島県)、皆神山(長野県)、位山(岐阜県)、尖山(富山県)、葦獄山(広島県)などがそれだ。
日本のピラミッド研究の第一人者は、酒井勝軍(1874~1940)という人物である。日本の古代文明の研究家で、「『日来神宮(ヒラミッド)』は今から2万~3万年前に古代日本で誕生し、それがエジプトへ伝わった」との説まで唱えた。酒井は、日本におけるピラミッドの定義として、次の3点を挙げている。
【1】整然とした三角形の山である(自然・人工を問わない)。
【2】頂上付近に丸い太陽石とそれを取り巻く環状の列石がある。
【3】本体とは別に遥拝するための拝殿がある。
この定義のもと、酒井は1934年に広島県の葦嶽山をピラミッドであるとし、その後、青森県大石神や岩手県五葉山などもピラミッドであることを発見したという。他にも数多くの山でピラミッド説が唱えられ、周辺でUFOの目撃談が出るものもあるなど、日本のピラミッドは、パワースポットとしても話題となっている。
※参考資料 『「竹内文書」の謎を解く-封印された超古代史』布施泰和著
※週刊ポスト2012年1月27日号