アメリカでは「肥満」が深刻な社会問題になっている。そこに突然、槍玉に挙げられたのが、天才バッター、イチロー(38)だった。
メジャーリーグの歴史を振り返るドキュメンタリー番組のなかで、10年連続200本安打を達成したイチローのパフォーマンスを支える食生活がクローズアップされた。しかし、放送直前に医療支援団体からクレームがついた。
イチローの食事は、実はかなり偏っている。野菜嫌いで、とくにニンジンやセロリなど繊維質の野菜やキノコ類は大の苦手だ。独身時代は牛タン一辺倒、結婚後は夫人手作りのカレーを毎朝のように食べ、最近の数年間は朝は食パンとそうめんだけだと本人が語っている。
医療支援団体は、アメリカの子供たちがスーパースターの真似をして肥満になったら困ると、偏食シーンを削除するように迫り、結局放送は見送られた。
※週刊ポスト2012年2月24日号