昨年の原発事故以来、様々な自然エネルギーへの転換が叫ばれ続けているが、果たして代替エネルギーはどの程度コストがかかるのだろうか? そこで、「内閣官房国家戦略会議コスト等検証委員会」がまとめた試算に基づき、設備建設費、燃料費、維持費、人件費、稼働率、稼働年数などをもとに100万kWhにかかる発電コスト試算した。
■100万kW(=原発一基)発電するための規模とコスト
原子力
【規模】約0.3ha(原発1 基)
【発電コスト】890万円
※柏崎刈羽原子力発電所6号機(定格出力135.6万kW)、稼働率70%を想定。
火力(ガス)
【規模】約15ha(火力発電機2.5基に相当)
【発電コスト】1070万円
※富津火力発電所4―1号(定格出力50.7万kW)、稼働率80%を想定。
水力
【規模】約2245ha(水力発電所6.6基に相当)
【発電コスト】1060万円
※黒部川第四発電所(定格出力33.5万kW)、稼働率45%を想定。
太陽光
【規模】約5600ha(山手線の内側に相当)
【発電コスト】3010万円~4580万円
※1平方メートルあたり定格出力0.15kW、稼働率12%を想定。
風力
【規模】直線で約177km(風車1770基に相当)
【発電コスト】990万円~1730万円
※風車1基あたり定格出力2000kW、稼働率24%を想定。
地熱
【規模】約2211ha(タービン22.7基に相当)
【発電コスト】920万円~2200万円
※八丁原地熱発電所2号機(定格出力5.5万kW)、稼働率80%を想定。
※週刊ポスト2012年3月9日号