夫婦の日常も様々だが、あらゆる夫婦のエピソードが、漫談家の綾小路きみまろにメールや手紙で続々と寄せられている。今回寄せられたのは、スポーツ用品メーカー勤務のご主人(48歳)。奥様(36歳)とは12歳差婚でした。
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僕が34歳で女房は22歳の時の結婚です。僕はひとり息子で、両親の前では真面目ぶっていました。外では結構遊んでいたんですけど、結婚相手が決まらないのは恋愛下手だと思われていたようです。それだけに、結婚を報告した時、母親が「初夜はうまくいくのかしら」と心配したらしく、父親のケツを叩いたようなんです。
びっくりしましたよ。「いざ!」という時、部屋の電話が鳴って、父親が「うまくいってるか? 優しく、腫れものに触るようにな。おっぱいは腫れものだし。どうだ、お父さんのピロートークで少しはリラックスできたか?」。
その後も何回か電話がかかってきて、妻もうるさがり、「もう済んだからいいよ」というと、「何? 早過ぎるじゃないか。状況をきっちり説明しろ」。
フロントに、部屋への電話は取り次がないように頼みましたが、数分もしないうちに部屋のチャイムが鳴り、ドアを開けると、なんと、両親の姿が!
「心配だから、お前たちには内緒で同じホテルに泊まっていたんだよ。電話がつながらないから来てみたんだが、塩梅はどうだ?」
妻は「帰ってください!」と、耐えかねて絶叫。その声は今もこの耳に残っています。
※週刊ポスト2012年3月16日号