3月30日にプロ野球のペナントレースが開幕するが、今季は40歳オーバーの選手が17人と史上最多となった。10年前には一軍に出場した40歳オーバー選手は4人だけだったことを考えると、その増加は顕著といえる。中でも注目の一人が、ヤクルトの宮本慎也(41歳)だ。
昨季、132試合で失策をわずか1に抑え守備率9割9分7厘を記録。三塁手の守備率のプロ野球新記録を更新した。
最年長でゴールデングラブ賞を受賞し、“守備の人”の印象をさらに強めたが、打撃面も好調だ。4月に打率4割をマークして月間MVPを初受賞。40歳5か月はリーグ最年長受賞だった。シーズン打率も3割2厘で史上4人目の41歳での3割超えとなった。
ヤクルト一筋17年で、一昨年からはコーチも兼任している。リーダーシップに優れ、第1回WBC、アテネ、北京両五輪ではキャプテンとしてチームを牽引。第6代日本プロ野球選手会会長も務めるなど球団の垣根を越えて選手たちに人望がある。
今季、まず目指すのは、あと25本と迫った2000本安打。大卒、社会人出の選手としては先輩の古田敦也氏以来となる。早ければ4月中に達成する見込みだ。
※週刊ポスト2012年3月23日号