いよいよ熱いペナントレースの火蓋が切って落とされた。贔屓にしているチームの勝敗が気になるが、それを左右するのはひとえに監督の采配次第。どの監督も、大きな不安を抱えているようで……。
昨季、日本一に輝いたソフトバンク・秋山幸二監督。「ウチには“行け”というサインはない。あるのは、“行くな”というサインだけ。選手は自分のセールスポイントを積極的に出せばいい」が持論で、その結果が昨季のチーム180盗塁。選手任せの采配が、チームの機動力を促進しているといえるが、一方では、
「ここまで放任主義だと、逆に選手は監督の胸の内を探って混乱しそう」(ソフトバンク番記者)
という不安も聞こえてくる。
「選手任せの野球がうまくいっていたのは、投手力がしっかりしていたからこそ。防御が崩壊すれば、野手は思い切った動きが取れなくなる」(同前)
このチームの特徴は、「良くも悪くも選手が真面目で、考えすぎる傾向がある。不振になったらズルズルいってしまう。ムードメーカーの川崎(宗則)もいなくなったし、ここは監督の出番かも」(球団関係者)
監督の選手への接し方が変化すれば、連覇も見えてくる。
※週刊ポスト2012年4月13日号