「今度こそは、見逃したくない!」
こう話すのは60代のサラリーマン男性。金環日食(5月22日)がお目見えするまで、あと1か月あまり。前回観測できたのは25年前の沖縄だが、今回は日本列島の、特に本州の広い範囲で観測可。日本人の3分の2が見られるのは932年ぶりという。
日食といえば、46年ぶりの皆既日食で日本中が沸き立った3年前を思い出す。この時は天候が悪かっただけに、今回は期待が膨らむ。アウトドア雑誌『BE-PAL』(5月号)では「金環日食観察眼鏡」を特別付録につけ、世紀の天体ショーの観察ガイドを掲載している。
ちまたでは日食観察用メガネの売れ行きも好調だそう。特設コーナーを設置する東急ハンズでは、300円台から2000円台までと、価格帯、種類ともバラエティに富んでいる。
「3月の売り上げは前年比で185%増。月末から問い合わせも急増していますので、種類も通常の10倍に増やしています」(東急ハンズ広報部)
次の金環日食は冒頭のサラリーマンが80歳目前になる18年後――そりゃ見逃したくないですよね。
※週刊ポスト2012年4月27日号