電気通信事業者協会が発表したところによると、携帯電話事業者各社の純増争いではソフトバンクが2年連続首位。ソフトバンクは、5月9日に発表した4月の携帯電話・PHSの純増数でも4か月連続トップだった。
4月は年度末反動減の影響があやぶまれるなか、純増トップとなったソフトバンクの強みは「新しいiPad」と「iPhone4S」。なかでもiPhoneについて、10代から20代の若者が多く集まる街・東京都渋谷区のある携帯ショップ店員はこう語る。
「若者には、Androidに比べるとやはりiPhoneが人気ですね。操作がAndroidに比べて直感的で単純だということに加え、スマートフォンでは先駆けであることから、使っている人が多いということがあります。iPhoneでは現在KDDIさんとソフトバンクさんがありますが、ソフトバンクが人気です」
同店員によると、昨年からiPhoneを発売したKDDIには、まだまだサービス面で後発の部分があることは否めないという。特に学生がこだわる部分として、「KDDI版のiPhoneは、通信と通話で同じ回線を使うため、通話中に、例えば今いる場所や待ち合わせ場所を検索したりといった操作ができない」こと、また「キャリアメール」(~@ezweb.ne.jp、~@softbank.ne.jp)が、ソフトバンク版ではパソコンメールと区別されたボックスに届くのに対し、KDDI版では「パソコンメールと同じボックスに入る」ため、他のgmailなどと混在することから敬遠する人もいるのだとか。
ではKDDIがソフトバンクより優れている点は?
「エリアが広いという点ですね。でもWi-Fiスポット数はソフトバンクが断然多いので、なんとも言えないところです。まぁ学生の行動範囲では、日常生活のなかでそんなに山奥に行くこともないっていう……」(同店員)
ちなみに現在、両社とも5月31日まで学割キャンペーンを展開中。これについては、「両社とも、互いにサービスを合わせてきたので、正直実質的な違いはない」としつつ、現在駆け込み需要が好調だという。5月31日にショップに行けばいいかと思いきや、「その日のうちに契約できないと学割キャンペーンは適用されない。キャンペーン終了間近になって、長い目でみてやっぱりiPhoneを持っておこうという判断をした学生さんは多いですね」(同店員)
ちなみに、新規契約する学生と新規契約するその家族の場合、実際の月額使用料金を比較すると、ソフトバンクは「ホワイトプラン(0円)」+「S!ベーシックパック(315円)」+「パケットし放題フラット(4410円)」=4725円、KDDIは「プランZシンプル(0円)」+「ISNET(315円)」+「ISフラット(4410円 ※2年間。3年目からは5460円)」=4725円(3年目からは5775円)。今現在の料金体系では、3年目からの料金がソフトバンクの方が1050円安いことも人気の理由とのことだ。