疲れが抜けない、腰やひざが痛い…。それは、血流が滞り、細胞が弱っているからかも。血流をよくすることこそ、健康の第一歩だという。そこで、血管年齢を若返らせる生活習慣3か条について栗原クリニック東京・日本橋院長で、慶応義塾大学特任教授栗原毅さんに聞いた。
カロリーオフより糖質オフが大切だそうで、炭水化物を減らすのは必須。
「糖質とは、ご飯などの炭水化物のこと。すばやく吸収されてエネルギー源になりますが、血糖値を急激に上げてしまいます。血糖値を下げるホルモンのインスリンは、過剰に分泌されると、糖質を中性脂肪にする性質があるため、血液がドロドロに!」(栗原さん・以下同)
食べる順番も重要のようだ。食事のときは、最初に野菜や海藻、きのこなど、カロリーが少なく、消化に時間がかかるものから食べたほうがいいという。
「30回以上かんで食べると、血糖値が上がる前に満腹感が得られます。その後、ご飯や肉類を食べると、血糖値の上がりすぎやカロリーの摂りすぎを防げます。ちなみに、ゆっくり食べて血糖値を緩やかに上げれば、満腹感が6時間持続するのに、急いで食べて急激に血糖値を上げると、2~3時間でお腹が空くというデータもあります」
脂質やたんぱく質も、吸収が遅く、血糖値を上げにくいので、ご飯の前に食べると◎。
動脈硬化が進行した場合には、適度な運動を続けるべきだという。運動不足は、基礎代謝量を減少させ、脂肪を溜め込む原因になる。
「特に、30代半ばを過ぎると基礎代謝量が急激に減るので、いままでと同じ食事を摂っていては脂肪が溜まり、血液がドロドロになるばかりです。筋肉を増やせば代謝がよくなり、脂肪も燃焼されやすくなるので、適度な筋トレはとても大切。なかでも、腕全体や上半身全体など、大きな筋肉を鍛えると効率がいいでしょう」
ただし、ドロドロ血液を改善するための運動は、あくまで軽めのものを。急激な運動は心臓に負担がかかり、かえって血の巡りを悪くすることに。動脈硬化になっても、食事や運動である程度改善できます。大切なのは、無理をしないで毎日続けること!
※女性セブン2012年6月7日号