お笑い芸人は一度売れてしまえば、たとえ人気が落ちても、「営業」で十分食べていけるという。そのなかでも顕著な例が、「テツandトモ」だろう。
2003年、『なんでだろう~』のギャグで大ブレイクを果たし、同年の新語・流行語大賞を受賞。『流行語大賞を取る芸人は一発屋になりやすい』というジンクスにもハマり(!?)、翌年から徐々にテレビ露出が減っていった。テレビに出なくなると、世間からはすぐに“消えた芸人”扱いされるが、テツandトモはいまだに「営業」(地方のイベント等への出演)で大人気だという。
芸能事務所関係者が語る。
「テレビで大ブレイクしていた頃よりも、儲かっていると聞いています。営業はテレビ出演よりも単価が高いですからね。彼らがテレビに出なくなったのも、芸がつまらなくなったからではなく、単に局がオファーし過ぎて露出過多になってしまっただけ。それで局が『飽きられた』と勝手に判断したのです。
とはいえ、別にネタの質は衰えていない。また、『なんでだろう?』と、日常でみんなが疑問に思っていることを笑いにしているので、間口も広く、営業向きなんです。お年寄りから子供までウケる。とにかく、間が持つんですね」
さらに、テツandトモならではの、「営業で戦える武器」もあるという。
「赤ジャージと青ジャージという分かりやすさも、彼らを支えています。テレビに出なくなると、『あの人誰だっけ?』となりがちです。しかし、彼らは衣装が特徴的で、ほかにそのような格好をする人がいないため、ブレイクから年数が経っても、覚えられているのです。これが普通の格好だったら、営業で引っ張りだこになることはなかったでしょう」(同前)