いくつになっても女はときめいていたいもの。夫からかけられた励ましの言葉に感涙した東京都40才のIさんのときめきストーリーを紹介。一体どんな励ましの言葉だったのか。
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娘を私立幼稚園に通わせるため、わが家は共働きでやりくりをしていたんです。
実は私たち夫婦は、デキ婚。夫の仕事が収入の不安定な建築業なので、結婚に踏み切れずにいたんです。子供を授かったので、仕方なく…という感じでした。それなのに背伸びをして私立にいれたものだから、私も郵便物の仕分けとスーパーのレジ打ちのパートを掛け持ちしていたんです。
初めは、幼稚園のママ友とのお茶会も楽しかったのですが、毎回つきあうのは、金銭的に厳しくなっていきました。お茶会の話題は、夫や子供の自慢ばかり。私は収入の少ない夫が恥ずかしかったので、大手外資系企業に勤務していると嘘をついていました。もちろん、パートをしているのも秘密。でも、レジ打ちをしている姿を誰かに見られたみたいで、「嘘つき」の噂が流れてしまったんです。それからは、ママ友に無視されるようになり、もうつらくて…。
ある日、夫の前で泣いてしまったんです。でも理由なんていえません。自分が悪いんですから。「ママ友とうまくいかなくて…」とだけいったら、「何があってもおれは味方だから! 幼稚園を変えてもいいじゃん」と、手を握って励ましてくれたんです。こんなに頼もしい夫を、なぜ恥ずかしいと思ったのか…。余計に涙が止まらなくなりました。
それからは幼稚園を辞め、パートも減らし、家族の時間を増やしました。いまも生活に余裕はないけれど、私たちを支えてくれる夫には、本当に感謝しています。
※女性セブン2012年7月5日号