家電から生命保険、回転寿司まで最新のお買いもの事情に詳しい流通ジャーナリストの金子哲雄さん。今週は価格が高騰中の食材・鰻と7月27日に迫った「土用の丑の日」に関し、思うところがあるようです。
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鰻が高騰しています。先日、取材で銀座の鰻屋さんに行ったら、ひつまぶしが3800円でした。ちょっと考えちゃいましたよ。3000円出すと寿司や天ぷらなど選択肢が広がりますからね。
もともと土用の丑の日に鰻を食べるというのは、江戸時代に当時のマルチクリエーター平賀源内が鰻屋に頼まれて考え出したことで、科学的根拠は薄いんです。
要は、夏本番に備えてスタミナをつけようという話なので、ステーキでもカルビでもいいわけですよ。値段の変動に合わせ、土用の丑の日が鰻丼からカルビ丼に変わっていってもいいと思います。そうやって市場は変わっていくのですから。
※女性セブン2012年7月5日号