国際情報

アフガンで米軍兵士 スマホで現地の様子を一斉撮影・送信する

 地下鉄サリン事件の殺人容疑などで逮捕された元オウム真理教信者・高橋克也容疑者を追い詰めたのが、公開された防犯・監視カメラの映像だった。しかしこうした技術は何も防犯だけに利用されているわけではない。どんなジャンルで活用が進んでいるのか、ジャーナリストの菊地雅之氏がレポートする。

 * * *
 こうしたジャンルで先進的なのは軍隊だ。無人偵察機というカテゴリーはよく知られるようになったが、米軍では無人機が捉えた情報や画像を効率良く兵士に提供するための数々の実験が行なわれている。

 そこでツールとなるのが、アンドロイド携帯である。兵士一人ひとりが持ち運べるし、司令部側も何万人が対象であろうとも一斉送信が簡単にできる。また逆に、兵士がアンドロイド携帯で撮影した映像を司令部に送る双方向のやりとりができる。すでにアフガニスタンで使われており、兵士が集団で立ち止まってスマートフォンを操作している映像には驚かされた。

 防犯カメラの映像から、異常があると判断した場合には携帯電話でその映像が見られるシステムはすでに民間のメーカーでも開発されている。

 ということは、指名手配中の犯人がどこかの防犯カメラに捉えられ、顔認証システムで一致と判断されれば、日本中の警察官のスマートフォンで警報が鳴り、その場所に急行するという時代も来るのかもしれない。

 それには、スタンドアローン(他の機器と接続していない)の防犯カメラをネットワークに組み込む必要や、映像規格の統一などの必要があるが、実際、警視庁では「3次元顔形状データベース自動照合システム」として実証実験を行なっており、2020年までに実行するプログラム(東京都中期計画「2020年の東京」)を策定している。その未来は、そう遠くない。

※SAPIO2012年7月18日号

関連キーワード

トピックス

天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
胴回りにコルセットを巻いて病院に到着した豊川悦司(2024年11月中旬)
《鎮痛剤も効かないほど…》豊川悦司、腰痛悪化で極秘手術 現在は家族のもとでリハビリ生活「愛娘との時間を充実させたい」父親としての思いも
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン