いまアイドルとファンの距離が微妙に変化している。先日、AKB48の指原莉乃(現・HKT48)が、過去にファンと交際していたとの疑惑が発覚し、大きな話題となったが、実は今年に入ってから、他にも、アイドルとそのファンの交際が次々と明るみに出ているのだ。
3月には、ライブで客席にダイブをすることで一部に熱狂的なファンを持つ、地下アイドルユニットのメンバーのファンとの交際が発覚。そのユニットが所属する事務所の他のアイドルの交際も判明し、合計4人のアイドルが事務所から解雇と無期謹慎の処分を受けるという“事件”が起きた。処分を受けたアイドルは、交際を認め、自身のブログなどで謝罪コメントなどを発表している。
また、6月には、大手レコード会社に所属するアイドルユニットのメンバーのファンとの交際疑惑が出た。この疑惑の真偽は不明であるが、“事実”と受け止めているファンがほとんどといわれている。
なぜ、アイドルとファンの交際が頻発するようになったのだろうか。4人の処分者を出した事務所は、処分にあたってコメントを出し、事務所サイドとしては当然ファンとのプライベートの交流は禁止しているが、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)でアイドルとファンが連絡先を直接交換していたことを明らかにしている。
しかし、依然として疑問は残る。SNSが連絡交換手段となっていたことはわかっても、なぜ、単なるファンがSNSを通じてコンタクトを取ることができたのか? 某ユニットアイドルのマネージャーは次のように解説する。
「握手会などのイベントやライブ後の物販など、アイドルがファンと直接対面する機会が増えています。熱心なファンは毎回のようにやってくるので、アイドルもだんだん顔や名前を覚えてしまう。その中に、自分のタイプに近い顔やファッションをしたファンがいれば、アイドルだって自然と好感を持つのでしょう。
そうしたファンが、SNSのコミュニティなどにプライベートで参加しているアイドルを見つけたり、逆に、アイドルがプライベートのハンドルネームを教えたりして、交流が始まるケースがあるようです。アイドルオタクといっても、実際はかなりオシャレな人も多いですからね」
だからといって、握手会などのイベントをやめることはできないという。事務所側にとっては貴重な収入源であり、ファンはアイドルと直にコミュニケーションできる場を求めているからだ。しかも、そうしたイベントはますます増える傾向にある。ということは、これからもアイドルとファンの交際が起きる可能性は高くなるといえよう。ファンにとっては、夢を見られると喜ぶべきか……。