「お金を貯めるのも面倒くさいし、節約もあまり好きじゃない。むしろ大嫌い。震災があって、余計にそういう気持ちが強くなって…」
こう話すのは山田陽子さん(32才・仮名)。フリーで舞台を中心に俳優活動を続け、アルバイトをしながら暮らす“貧困女子”だ。
家賃3万7千円、風呂なし、共同トイレの6畳1間の木造アパートに暮らす。親から毎月10万円の仕送りを受け、それとは別に自宅でできるインターネット関連のアルバイトと、時給900円のカフェのアルバイトで月10万円の収入がある。月20万円と、それなりの収入がありながら、月末には残金はほとんどゼロに近い。
「知人の紹介で西麻布(東京)に住んでいるのですが、うちはこの界隈には珍しい古いアパートで、部屋自体はとても簡素です。でも、近くに安いスーパーもなくて、自炊もまったくしないので、食事はもっぱらコンビニで買ってますね。安くあげたいときはパンと野菜ジュースで200円ほど。
ちゃんと食べたいときは500円ぐらいのお弁当を選んでますが、お菓子に目がないので、新作スイーツは必ずチェックして毎回のように買ってしまうんです。そうすると、あっという間に1食1000円ぐらいかかっちゃうんです」(山田さん・以下同)
さらに、たばこを1日1箱。460円の『ナチュラル アメリカン スピリット』だ。もうひとつやめられないのが漫画だ。
「複数の週刊誌と月刊誌を毎回読んでいて、好きな漫画の単行本が出ると必ず買っています。それに、友人がおもしろいとすすめてくれたものは、たとえ20巻あっても、すぐに大人買いしていますね」
山田さんは19才のころ長野から上京。当時、高額なエステや矯正下着などの悪徳商法に引っかかり、300万円のローンを組んでしまったこともある。そのときは消費者金融からお金を借り、結局400万円もの借金を背負うハメに。それも債務整理して、今年の4月にようやく返し終わったばかり。
お金で苦労したはずなのに、堅実に貯金をしていこうという気はサラサラない。
※女性セブン2012年8月16日号