芸能

綾小路きみまろ 「結婚とは妥協、あきらめ、ボランティア」

 ロンドン五輪も終わりましたが、1万km離れたロンドンよりも、なぜだか遠くに感じる夫や子供との距離。そんな奥様のために、私、綾小路きみまろが日ごろの鬱憤を吹き飛ばしてしんぜましょう。笑いで満たされたなら、とがってばかりだった家族への感情も、ぐっと丸くなるはず。

 奥様、結婚生活というものは、してみないとわからない。果物屋で売っているスイカと同じです。食べてみないとわからないのです。割ったら最後。食べたら最後。これが結婚です。

 中身がどんなにまずかろうと文句はいえません。結婚とは妥協、あきらめ、ボランティアです。

「もう、楽しみは食べることだけだわ!」。その結果の三段腹。ワンピースはミニスカートになり、ご主人からは「年甲斐もなくそんな短いのはいて」と嫌味をいわれてしまいます。

 テレビショッピングで健康器具を買い求め、一生懸命やったのは3日だけ。その後、2日寝込んで「もうやめた!」。

 ご主人の体形に文句をつけておりますが、奥様のほうこそ、ずいぶんと変化してるのです。

 振り返れば、あの若かりしころ、ご主人に会った。お互いの顔を見るだけで、心がときめいた。でもいまは、お互いの顔を見るたびに不整脈です。

 若いころは命がけでした、ご主人に。でもいまは、生命保険をかけています。昔は手を取り合っていました。でもいまは、財産を取り合っています。

 昔は喋り足らず、夜中まで喋りました。でもいまは、口を開けるのは、薬をのむときと歯を磨くときだけです。

 昔は愚痴をこぼしていました。でもいまは、ご飯をこぼすようになりました。昔はハメを外していました。若かったんです。でもいまは、外せるのは入れ歯ぐらいです。

 昔は男性に声をかけられるときがありました。でもいまは、声をかけてくれるのは、おまわりさんぐらいです。

 ああ…「あなた、白髪の生えるまで一緒に生きていこうね」と約束したご主人も、ツルツルに禿げ、近ごろ、どこにシャンプーをつけていいものか。どこまで頭を洗ったらいいものか。頭がかゆいのか、顔がかゆいのか。シャンプーの泡が立たず、いったん、おへその下の毛で泡を作ってから、リサイクルシャンプーで頑張る始末なんでございます。

※女性セブン2012年8月23・30日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
胴回りにコルセットを巻いて病院に到着した豊川悦司(2024年11月中旬)
《鎮痛剤も効かないほど…》豊川悦司、腰痛悪化で極秘手術 現在は家族のもとでリハビリ生活「愛娘との時間を充実させたい」父親としての思いも
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン