オスプレイ配備問題で揺れる沖縄・普天間基地。その内部に初めて日本のカメラが入った。基地の中ではいま何が起こっているのか、ジャーナリスト・笹川英夫氏がリポートする。
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広い基地内をまわって感じたのは、オスプレイ配備に向けて特に準備している様子がないことだ。普天間基地司令官のフリン大佐にこの疑問をぶつけてみた。
「作業スペースの準備を除けば、特に飛行場で変更を要する所はありませんし、オスプレイ受け入れ準備は基本的にできています」
配備についてはどう思っているのか。
「オスプレイは必ずや日米両国の安全保障に重要な貢献をするでしょう。実際オスプレイは、アフガンやイラクでも活躍しました。だからこそ、両政府がオスプレイ配備に合意したのだと考えています」
いま沖縄では反米軍機運が高まっている。しかし基地では、常日頃から地元とのコミュニケーションを大切にしているという。
「昨年から年に4回、宜野湾市と、市民にとって重要な問題を話し合っています。いまは、救急車などの緊急車両が基地内を通過できるよう進めています。また、地元の祭りに参加したり、9月には市長も参加する野球チームと対戦する予定です」
そう話す、フリン大佐の部屋には地元から贈られたという日本人形が飾られていた。
撮影■笹川英夫
※週刊ポスト2012年9月7日号