最新映画『あなたへ』が話題の高倉健に憧れて、自宅でも健さんになってしまうダンナ(58才工務店経営)に最近あきれているのは、結婚31年目のKさん。自宅でのバカダンナの話を聞いてみると…。
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「オレには3人のオヤジがいる。血を分けたオヤジと仕事を教えてくれたオヤっさん。もうひとりがガマンを教えてくれた心のオヤジ、健さんだ」
腕を組み、目を閉じて重々しく毎度おなじみの“3人のオヤジ”話。それを「そうっすか」と聞いてくれるのは、ダンナの会社の従業員だけよ。
うちの娘なんか“健さん”って聞いただけで怒りだすもんね。
「パパは健さんを都合よく使いすぎる」って。
東京の私大に進学したいと娘が言ったときもそう。「ダメだ。ダメといったらダメだ」と決めつけたあげく娘をポカッと殴ったのよ。
「なんでダメか、ちゃんと説明したら」と私が間に入ったら「男は余計なことは言わないっ」と、お得意の一文字の口と腕組みの健さんポーズ。説明責任を放棄するときはいつもこの手なのよ。
この前は服をリビングに脱ぎっぱなしにしてるから「いい加減にして!」と言うと「自分、不器用ですから」ときたもんだ。
※女性セブン2012年9月27日号