「消費税が上がると景気が悪くなり、商品は売れずに困る」というのが常識だが、逆にブームになっているものがある。不況、値上げ、大増税…。「迫りくる家計の危機を救う切り札」として、いま大注目されているのが家計簿。そして、中でも人気が急上昇しているのが、『つけるだけで「節約力」がアップする家計ノート2013』(小学館・500円)。すでに3年連続で完売を記録し続けて、『はなまるマーケット』『読売新聞』などメディアでも取り上げられ、書店も毎年注目している大ベストセラー家計簿。その著者のカリスマ講師・細野真宏さんが解説する。
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消費税に例外は少なく、「食費」から「日用品費」、「交通費」、「電気代」、「郵便料金」まで、ありとあらゆるものが3%値上がりすることが予想されます。家計の負担増は10万円ともいわれるなか、以前と同じように過ごしていては家計が赤字に転落する可能性すらあるわけです。
家計への影響は、自分の家計が1年間で実際にどのくらい消費しているか(お金を使っているか)によって、異なってきます。例えば、月29万円で生活をしている家計においては、消費税の3%アップで1か月の平均的な支出は8700円増えることになります。
つまり、今の生活を維持するためには、2014年4月までに“月8700円の節約ができる家計”にしておくことが目標になるのです。これを1年間で計算すると、節約の目標は約10万円(8700円×12か月)となります。その意味でも、消費税が上がる前の2013年中に家計簿をつけておき、家計を把握しておくことが望ましいのです。
つまり、消費税が上がる前の今が「ラストチャンス」というわけです。
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実は「こんな時代だからこそ、お金をキチンと管理しなければ」と発想する人は増えていて、『つけるだけで「節約力」がアップする家計ノート』を2009年に初めて刊行すると、わずか1か月で完売。最新の2013年版は3年前に比べて、すでに3倍以上の勢いとなっている。『家計ノート』の「読者はがき」では、「毎月、いくら節約できましたか?」というアンケートの質問項目を記載。その回答結果を集計すると、『家計ノート』をつけた人の10人に9人が節約に成功し、その平均額は毎月1万1000円超という結果が。年間では平均13万7000円で、消費税3%アップにも充分対応できる額になっているのだ。