竹島問題をはじめとする、韓国の歴史に対する自意識の高さには、ある意味で感心する。ウソをウソで塗り固めて、しかもそれを堂々と世界に発信する。さらにおめでたいことに、ウソの自己矛盾にも全く気付かないのである。
これこそ「何でもかんでも韓国発祥」と主張して憚らぬ<ウリジナル>の真骨頂なのだ。「ウリ」とは韓国語で「我々」を意味するが、これに「オリジナル」を混ぜ合わせ、「○○は韓国が起源」と言うものに対してはネットでは「ウリジナル」と呼ばれることもある。
韓国のオリジナル信仰は常軌を逸していて、昨年には米国で展開している韓国系ピザチェーン店が「ピザの起源は韓国だ」「マルコ・ポーロは韓国からピザを盗んだ泥棒」と主張する動画をネットに流して、イタリア人を激怒させた。
自らの歴史認識に微塵も疑問を感じないのも韓国の特徴で、米国議会調査局が今年11月に発刊予定の東アジア歴史報告書に「高句麗や渤海は唐の中央政権に属する少数民族の地方政府」と記載されていることが明らかになると、韓国メディアは大騒ぎで外交通商省は米政府に抗議している。しかし、朝鮮が中国に朝貢する属国だったというのは世界史の常識である。
「我に正義あり」という信念でごり押しするアクの強さは、日本も見習うべきなのか。いや、そうなるといずれ「日本人は韓国起源」といわれかねないか。
※週刊ポスト2012年11月16日号