党首討論での野田佳彦首相の解散宣言で12月16日に総選挙が行なわれる。解散で日本の政治はどう変わるのか。
国民にとって、今回の総選挙には、「民主党にはガッカリ、自民党にはコリゴリ」(鈴木宗男氏)という感情が渦巻いている。かといって、維新など第3極はまだ海の物とも山の物ともわからない。
が、誰もが断言するのは、民主党の惨敗である。当の民主党の極秘選挙調査でもそうした予測が出た。執行部派の議員が語る。
「今年夏前の調査では、小選挙区で90議席前後が当選圏内だったが、野田首相が解散に傾いた10月下旬に改めて調査すると、当選圏内は約60議席しか見込めなかった。執行部が年内解散をすべきでないと判断したのは、調査で大敗が裏付けられていたからだ。加えて野田首相がTPP交渉参加を公約にすれば、農村部を中心に議席はさらに減って40議席前後になると心配されている」
前回総選挙で民主党が小選挙区221議席、比例区87議席の計308議席を得たことから比べると、小選挙区だけでも4分の1という壊滅的打撃となる。
※週刊ポスト2012年11月30日号