日本人のテレビ離れが指摘されているが、各局の2012年上期(4~9月)の全日視聴率を、10年前と比較してみるとテレビの凋落ぶりがはっきりとわかる。
●日本テレビ
9.7%(2003年)→7.7%
●テレビ朝日
7.2%(2003年)→7.5%
●TBS
7.7%(2003年)→6.5%
●フジテレビ
9.2%(2003年)→7.2%
●テレビ東京
3.7%(2004年)→2.9%
●NHK
7.7%(2004年)→6.9%
テレビ朝日以外は軒並み視聴率を落としている。日本テレビとフジテレビに至っては、2%という衝撃の下落幅だ。全局あわせれば10年前のマイナス6.5%。1%の視聴率を130万人と考えれば、約850万人の視聴者を失なったことになる。
唯一好調のテレビ朝日を牽引しているのが、独占的に放送しているサッカー・ワールドカップのアジア最終予選と、『お願い!ランキングGOLD』に代表される露骨なスポンサーヨイショ番組である。
このランキング番組は、テレ朝の“偉大な発明”ともいわれている。
「出演者は最低限でリサーチも必要ない。制作費は他のバラエティの半分ほど、この番組を軸にクライアントと友好関係を築けるため、営業にも回りやすくなる」(テレビ朝日社員)
他局もこの成功を見て、商品紹介型番組を制作しているが、テレ朝に一日の長があるのは否めない。
※週刊ポスト2012年11月30日号